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入社してまだ数ヶ月なのに、「もう辞めたい」と感じているとしたら、その気持ちを否定しないでほしいのです。

厚生労働省のデータによると、大卒の新入社員のうち約30%が入社3年以内に最初の会社を辞めています。10人に3人が辞めているという現実は、「辞めたい気持ち」が特別なことではないことを示しています。

この記事では、新卒で辞めたいと感じた人が本当に知りたいこと、つまり「辞めていいのか」「どう動けばいいのか」「辞めた後はどうなるのか」を、ステップごとに整理していきます。

悩む人
「新卒で辞めたいなんて甘えかな。でも毎朝、会社に行くのが怖くて体が動かなくて。このままじゃいけないと思っているんだけど…」

新卒で辞めたいのは甘えじゃない、その理由

「新卒で辞めるなんて根性がない」「まだ1年も経っていないのに」。そういう声を気にして、つらい気持ちを押し込んでいませんか。

まず断言します。辞めたいという気持ちは、甘えではありません。

厚生労働省は「若者の早期離職は本人の問題ではなく、職場とのミスマッチが主な原因」として、企業側に職場環境の改善を求めています。公的機関が早期離職の原因を個人の意志の弱さではなく職場環境に求めている。これが現実です。

「甘え」と「限界」はまったく別の話です
「もっと頑張らなければ」という気持ちと、「体や心が悲鳴を上げている」という状態は、まったく違います。後者であれば、それは甘えではなく、体が出している限界のサインです。自分を責める前に、まず状態を確認してください。

新卒で辞めたいと感じる主な理由

新卒で辞めたいと感じる理由は、人によって異なりますが、よく聞かれるものは次のとおりです。

  • 仕事内容が想像と違った(求人票や面接との乖離)
  • 職場の人間関係がつらい(パワハラ、孤立、いじめ)
  • 労働時間が長すぎる(残業の常態化、休日出勤)
  • 給与や待遇が入社前の説明と違う
  • 体調不良が続いている(眠れない、食欲がない、吐き気がする)

このうち体調への影響が出ている場合は、特に注意が必要です。仕事のストレスが体に出始めているなら、それは早急に対処が必要なサインかもしれません。

仕事のストレスが限界に達したときのサインと対処法も、あわせて確認してみてください。

体にこんな症状が出たら、まず医療機関へ
眠れない日が2週間以上続く、朝起きられない、食事がとれない、会社を思い浮かべただけで動悸がする。これらは心と体が限界を超えているサインです。「もう少し頑張れば」と思う前に、まず専門機関(内科や心療内科)を受診することを検討してください。

「辞めていい状況」と「もう少し様子を見る状況」の見分け方

「辞めたい」という気持ちがあっても、本当に辞めるべきかどうかを判断するのは難しいですよね。

ここでは、「辞めることを検討していい状況」と「もう少し様子を見ることも一案の状況」を整理します。「続けるべきだ」と言いたいのではなく、後悔しない判断をするための整理です。

状況辞めることを検討していいもう少し様子を見ることも一案
体・心の状態眠れない、体調不良が続く気持ちの波はあるが体は元気
職場環境ハラスメントがある、違法な労働厳しいが明確な違法はない
継続期間3ヶ月以上、改善の見込みなし配属や仕事が変わる可能性がある
将来性この会社では成長できないと確信スキルを積める機会が残っている
相談の有無相談しても状況が変わらないまだ上司や先輩に相談していない

ただし、この表はあくまで目安です。人によっては「体は元気だけど精神的に限界」という場合もありますし、状況は一概に分類できません。あなた自身の感覚を大切にしてください。

ハラスメントや違法な労働なら、迷う必要はない

もし職場でパワハラが続いていたり、違法な長時間労働が常態化しているなら、辞めることをためらう必要はありません。

労働基準法第32条は、法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超える残業には割増賃金の支払いを義務づけています。これが守られていないなら、それは法律違反です。

ハラスメントについては、各都道府県の労働局が設置する「総合労働相談コーナー」(厚生労働省所管)に無料で相談できます。一人で抱え込まず、外部の相談窓口を頼ってみてください。

  • 毎朝、会社に行くのが怖いと感じている
  • 仕事のことを考えると涙が出たり、動悸がする
  • 上司や先輩からひどい言葉をかけられることがある
  • 残業代が支払われていない、または休日出勤が当たり前になっている
  • 3ヶ月以上この状態が続いていて、改善の気配がない
  • 3つ以上当てはまるなら、辞めることを真剣に検討してもいい状況かもしれません。バーンアウトの症状チェックリストも、自分の状態を確認するのに役立ちます。

    退職を決めたら、今すぐやるべきことの順番

    辞めることを決めたなら、感情的に動くより手順を踏むことが大切です。

    新卒であっても、退職は法律で認められた権利です。民法第627条第1項には、「期間の定めのない雇用契約において、労働者はいつでも解約の申し入れができ、申し入れから2週間後に退職できる」と定められています。会社の就業規則に「1ヶ月前に申し出ること」と書いてあっても、法律上は2週間前の申し出で退職は成立します。

    1
    退職の意思を固める
    「本当に辞めていいのか」を自分の中で整理する。感情が高ぶっているときではなく、落ち着いた状態で判断する。
    2
    退職後の方針を決める
    転職活動をしながら辞めるか、先に辞めてから活動するかを決める。雇用保険(失業給付)の受給条件も事前に確認しておく。
    3
    直属の上司に退職の意思を伝える
    口頭で伝えるのが基本。いきなり人事部や会社のトップに話を持ち込まず、直属の上司が原則となる。
    4
    退職日と引き継ぎの段取りを決める
    民法の規定(2週間後)を踏まえつつ、業務の引き継ぎに必要な時間を考慮して退職日を決める。
    5
    退職届を提出する
    会社の書式がある場合はそれに従う。書式がなければ「退職届」として自筆で作成。郵送でも法的に有効。

    上司に言い出せないなら、退職代行という選択肢もある

    「上司が怖くて直接言えない」「引き止めが激しくて消耗する」という場合、退職代行サービスを使うことも選択肢の一つです。

    本人の代わりに退職の意思を会社に伝えるサービスで、利用すること自体は違法ではありません。詳しくは退職代行おすすめ7選で比較しています。

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    新卒で辞めた後の現実と、使える選択肢

    「辞めた後はどうなるの?」という不安は、辞める前に誰でも感じるものです。

    正直に言います。新卒で辞めることには、メリットもデメリットもあります。どちらかを過大評価せずに、現実を知った上で動くことが大切です。

    辞めることで得られるもの
    • つらい環境から抜け出せる
    • 体と心の回復に集中できる
    • 自分に合った仕事を探せる
    • 若いうちに方向修正できる
    辞めることのリスク
    • 収入が一時的に途絶える
    • 転職活動に時間がかかる場合がある
    • 「すぐ辞めた」という経歴が残る
    • 雇用保険の給付に待機期間がある

    リスクの多くは対策できるものです。転職の経歴については、新卒で辞めた理由を正直に話せれば、採用担当者も理解してくれることがほとんどです。「辞めた」という事実より「なぜ辞めて、次に何をしたいか」を語れるかどうかが重要です。

    辞めた後に選べる3つのルート

    転職活動(在職中から始める)
    エージェントに登録して求人を探す
    内定獲得後に退職する

    在職中に転職活動を始めるのが、収入を途切れさせない意味では理想的なルートです。

    「もう今すぐにでも辞めたい」というほど限界に達しているなら、先に退職してから活動することも現実的です。自己都合退職でも、雇用保険の被保険者期間が離職日以前の2年間で通算12ヶ月以上あれば、失業給付を受け取れます(受給まで2ヶ月の待機期間があります)。なお、新卒で1年未満に退職した場合は要件を満たさない場合があります。詳しくはハローワークに確認してみてください。

    第二新卒として転職市場での評価を知っておく

    新卒で辞めたとしても、20代前半なら「第二新卒」として転職市場で評価されます。企業は第二新卒に、素直さやポテンシャルを求める傾向があります。前職を早期退職した経験は、必ずしもマイナスではありません。

    20代で仕事辞めたいのは甘えじゃない、リスクゼロで動き出す具体的なステップでは、20代が転職を進める手順をさらに詳しく解説しています。

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    辞めた後の動き方のポイント
    新卒で辞めることは珍しくなく、「第二新卒」として転職市場で評価される道があります。転職エージェントを活用すれば、一人で抱え込まずに次の一歩を踏み出せます。体や心が限界なら、まず休むことを優先してください。

    「辞める勇気が出ない」という気持ちを整理したい方は、仕事を辞める勇気が出ない人へも読んでみてください。

    次のステップとして、仕事辞めたいと思ったら、理由の整理から辞め方まで全体像を解説もあわせて読んでみてください。

    よくある質問

    Q1. 入社1ヶ月で辞めたいと思っています。早すぎますか?+
    早いかどうかより「今の状況が自分の心身に悪影響を与えているかどうか」が判断の基準です。入社1ヶ月での退職は珍しいことではあります。ただし、ハラスメントがあったり体調不良が続いているなら、時期に関係なく動き始めてよいでしょう。転職活動では退職理由を問われることが多いため、「なぜ辞めて次に何をしたいか」を整理しておくことをおすすめします。
    Q2. 辞めると伝えたら強く引き止められました。どう対処すればいいですか?+
    退職の引き止めに応じる法律上の義務はありません。民法第627条第1項に基づき、退職の意思を伝えてから2週間後には退職できます。退職届を提出した後は粛々と引き継ぎを進めれば問題ありません。どうしても直接言い出せない、引き止めが精神的に辛い場合は、退職代行サービスの利用を検討することもできます。
    Q3. 新卒で辞めると、転職活動で不利になりますか?+
    一概に不利とは言えません。20代前半であれば「第二新卒」として評価され、ポテンシャルを重視する採用をしている企業は多くあります。「なぜ辞めたのか」「次に何をしたいか」を明確に説明できることが重要です。転職エージェントを活用すれば、第二新卒の採用に積極的な企業を効率よく探せます。
    Q4. 雇用保険(失業給付)は新卒で辞めても受け取れますか?+
    雇用保険の基本手当を受けるには、離職日以前の2年間に被保険者期間が通算12ヶ月以上必要です。新卒で1年未満に辞めた場合、要件を満たさない場合があります。ただし、会社都合(解雇など)や特定の事情がある場合は要件が緩和されるケースがあります。詳しくはお近くのハローワーク(公共職業安定所)に相談してみてください。
    Q5. 退職理由は正直に話す必要がありますか?+
    法律上、退職理由を詳しく説明する義務はありません。退職届には「一身上の都合により退職いたします」と書くだけで問題ありません。ただし、相手が受け入れやすいよう「別の道を模索したい」「自身のキャリアを見直したい」といった前向きな言い方を選ぶと、引き止めや感情的な衝突を避けやすくなります。ハラスメントが理由の場合は、証拠を残した上で専門機関への相談も選択肢に入ります。
    Q6. 体調が悪くて退職届を出しに行けません。どうすればいいですか?+
    退職届は郵送でも有効です。内容証明郵便で送ると送付の記録が残り、後々のトラブルを防ぐことができます。体調不良が続いているなら、まず医療機関を受診することを優先してください。医師から診断書を発行してもらえれば、休職を経由して退職するルートも取れます。退職代行サービスを使えば、直接会社と連絡を取らずに退職手続きを進めることも可能です。
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